ワイヤレスジャパン2021出展報告

~ 初公開を含む数多くの802.11ah対応機器が集結 ~


1. ワイヤレスジャパン2021出展概要

  2021年6月2日(水)〜6月4日(金)にかけて、株式会社リックテレコム/日本イージェイケイ株式会社が主催する、国内最大級のワイヤレス通信の専門イベント「ワイヤレスジャパン2021」(於:東京ビッグサイト青海展示棟)が開催されました。本分野で活躍する多くの企業や団体が出展する中、802.11ah推進協議会は、一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会共に、2年ぶり2回目の出展を行い、3回目の緊急事態宣言の最中ではありましたが、多くの来場者が会場に訪れ、延べ600人程の方がブースにお立ち寄りいただきました。
 協議会はブース内にて、日本初の国産2.4GHz/5GHz/920MHzトライバンド対応ルータの試作機をはじめ、国内外の802.11ah対応機器を展示し、様々なシーンに対応したデバイスが拡充していることをご紹介させていただくことに加えて、同試作機を活用し、実験試験局免許の下、会場内で802.11ahを介した映像伝送を常時実施しました。さらに、開催期間中には、協議会副会長によるセミナーを通じて、規格の特徴やユースケース、今後の見通しについて多くの方に発信させていただきました。

(ブース外観)


(セミナー模様)


2. 実証実験概要

  ブース内では日本初の国産2.4GHz/5GHz/920MHzトライバンド対応ルータの試作機を活用し、広く利用されているIEEE802.11gとIEEE802.11ahの比較デモンストレーションを実施しました。会場内の入り口とセミナー会場に設置されたカメラとブース内に設置されたルータ試作機が通信し、リアルタイムにそれぞれの地点の模様を配信し、大型施設内環境における2つの規格の違いを来場者にお届けしました。
 IEEE802.11gは来場者数が増えると通信が乱れることが多く、画面が途切れてしまうことが多くありましたが、IEEE802.11ahで接続されたカメラは安定した通信を確保することができました。また映像もIEEE802.11gで送信されているものと比較して顕色なく、様々な来場者の方からも、業務に活用できる画質であるとのご意見をいただくほどでした。

(実証構成図)

     (ルータ試作機)           (設置カメラ)

   


(ブース受信映像)
※下部が実証実験結果

3. 802.11ah対応機器展示

  本展示では国内外から広く802.11ah対応機器を展示し、様々な利用シーンに対応したデバイスが展開されていることをご紹介しました。
 展示した機器は、株式会社ビート・クラフトより「IEEE802.11ah対応 Raspberry Pi ピン互換型」「IEEE802.11ah対応 USB接続型端末」、富士通株式会社より「屋外エリア伝搬評価用タブレット端末」、サイレックス・テクノロジー株式会社より「IEEE802.11ah 無線LANモジュールSX-NEWAH(US)」「IEEE802.11ah ⇔ 有線LANブリッジBR-100AH(US)」「IEEE802.11ac/ah トライバンドアクセスポイントAP-610 試作機」、ALFA Network Inc. より「802.11ah HaLow Gateway Tube-EAH w. AOA-915-5ACM」「IEEE 802.11ah sub 1 GHz module AHMB7292S他」、LITE-ON Technology Corporationより「11ah HaLow Module USB Dongle」、AzureWave Technologiesより「IP Camera Goke他」、株式会社フルノシステムズより「11ah / 11ax トライバンドAP」等、10台以上に及んでおり、多くの来場者の方より、早期国内用開始に帯する期待の声を多くいただきました。

(展示機器)


4. 今後の活動

  ワイヤレスジャパン2021の出展においては、対応機器の展開状況や802.11ahが実際の現場に活用し得るものであることをイベントを通じて多くの方にお伝えさせていただきました。本展示会での活動を踏まえ、今後も協議会はIEEE802.11ahの早期国内利用開始の活動を進めると共に、国内外の方々に向けて802.11ahの普及促進に向けて情報を発信して参ります。


【参考1】 メディア掲載


【参考2】「ワイヤレスジャパン2021オンライン展示」は2021年6月30日まで開催中です