ワイヤレスジャパン2022出展報告

~ 約40種のIEEE802.11ah対応機器が集結 ~


1. ワイヤレスジャパン2022出展概要

  2022年5月25日(水)〜5月27日(金)にかけて、株式会社リックテレコムが主催する、国内最大級のワイヤレス通信の専門イベント「ワイヤレスジャパン2022」(於:東京ビッグサイト西棟)が開催されました。無線分野で活躍する多くの企業や団体が出展する中、802.11ah推進協議会は、一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会共に、2019年の初出展から数えて3回目の出展を行いました。開催期間中、雨が降り注ぐ日もありましたが、ワイヤレスジャパン2022は大変盛況で、延べ850人程の方に当協議会のブースまでお立ち寄りいただきました。
 ブースでは2022年内に利用可能になることが期待されるIEEE802.11ahをテーマに、国内最大級となる規模の対応端末を一同に展示したほか、実験試験局免許の下、会場内で映像伝送やIoT利用のデモンストレーションを実施しました。また、期間中には当協議会副会長による会場内のセミナー、運営委員による基調講演を通じて、多くの方に規格の特徴や利用事例、国内利用開始に向けた今後の見通しについて発信させて頂きました。

(ブース外観)


(会場内セミナー模様)


(基調講演模様)


2. 実証実験概要

  ブース内ではIEEE802.11ahを活用した実機でのデモンストレーションとして、リアルタイム映像伝送と、IEEE802.11ahを用いたIoTのデモンストレーションを実施させていただきました。
 IEEE802.11ahのリアルタイム映像伝送のデモンストレーションでは、約1kmの距離から画像や映像を送ることができるという規格の特徴を踏まえ、実験試験局免許の下、会場内遠方で行われているセミナー会場に設置したカメラより、常時ブース内に映像度を送信し、IEEE802.11ahを用いることで遠方における人の動きなどの情報を十分に確認できることをご紹介させていただきました。
 またIEEE802.11ahを用いたIoTのデモンストレーションでは、駐車場を見立てたデモ環境セットを用いて、一つのネットワークの中で単三電池で駆動する重量センサーとカメラを連動することができることをご紹介させて頂きました。スペース内にミニカーを配置すると、重さを検知したセンサーとカメラが連動。カメラがミニカーに取り付けられたQRコードを用いて登録車か否かを判断するデモンストレーションをお見せすることで、これまでのLPWAでは難しかったカメラとセンサーの連携をIEEE802.11ahが実現できる点について、来場者の方々から高い関心をお寄せ頂くことができました。

(実証構成図)


(IoTデモ機器)


3. 802.11ah対応機器展示

  本展示では世界各国から広くIEEE802.11ah対応機器を集め、間もなく利用開始になる同規格が今後様々な利用シーンで利用できることをご紹介しました。
 展示した機器は、チップセット、モジュール、アクセスポイント、ステーション、カメラなど、約40台以上に及んでおり、多くの来場者の方より、IEEE802.11ahを自社の業務やビジネスに活用していきたいという期待の声を多くいただきました。

(展示機器)


4. 今後の活動

  ワイヤレスジャパン2022の出展を通じて、間もなく利用可能になると期待されるIEEE802.11ahの特徴、対応機種の展開状況、利便性やビジネスへの応用性について、数多くの来場者の方々にお伝えさせて頂きました。本展示会での活動を踏まえ、今後も協議会はIEEE802.11ahの早期国内利用開始の活動を進めると共に、国内外の方々に向けて802.11ahの普及促進に向けて情報を発信して参ります。


【参考1】 メディア掲載


【参考2】「ワイヤレスジャパン2022オンライン展示」は2022年6月30日まで開催中です